2018年12月5日水曜日

全日本大会2018終了

遅れましたが全日本大会の振り返りをしたいと思います。

では早速、競技を行った順に話していきます。

・ロボトレース
競技の出走順の兼ね合いで結構ポイントを持っていましたが出走は早かったです。
今年のマシンは足回りをアクリルホイールからアルミホイールに変えたぐらいで何も進化ありません。でもとりあえず走りはするので出場はしました。

結果は3走ともリタイヤでした。
原因はコース途中の大Rに塗装が剥げた部分があってそこを誤認してゴール判定してしまいました。
大会本番でこういうのが起こると非常に怖いですね。運営的にはこれぐらい見分けがつかなきゃダメということなので来年は精進して対策していこうと思います。

・マイクロマウス
こちらは午後からの出走でした。9月の学生大会以降1度もプログラムを触っていませんでしたが何とか走るだろうと思い出場。

まず、探索は95パーセント終えたあたりでなぜか止まりました。原因は不明ですがスカートがめくれていたのでそれが関係あるのかもしれません。


迷路データはちゃんと取れているので吸引走行をしようとモードを起動するがマウスが固まってしまいました。
どうやら斜め変換のプログラムにバグがあったみたいです。地方大会では16×16で数回走れてたので32×32でも大丈夫と思っていましたがどうやらダメ見たいです。バグの場所はわかったので次やらかさないように修正をします。

・クラシックマウス
今年から初級者的(教育的)位置づけとなったので入賞枠が3位までとなりました。昨年の私の成績は3位でしたが出走順を見ると海外勢が多くエントリーしており今年は厳しそう....

結果は何とか多くの海外勢を退いて4位でした。(3位の海外勢には負けているが)
入賞できなかったのは残念でしたが目標であった6位以内に入れてよかったです。



さて、今年の結果を振り返ってクラシックでは昨年に続きコンスタントに成績を残すことができたと思います。また、毎年毎年皆さんタイムが速くなっているのでそれにおいてかれないように頑張ってついていきたいです。











2018年11月30日金曜日

全日本大会前日

こんばんは。

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

どうやら明日が全日本大会(試走会)のようです。

ほんまか?

それでは会場でお会いしましょう。

青い服を着ているのですぐわかると思います。

2018年10月4日木曜日

学生大会2018に参加してきました。

タイトル通り、学生大会について書きたいと思います。

今回の大会会場は浅草ということで、また大遠征です。

「も う な れ た」

と思いきや、今回は台風が近づいているということでちょっと厄介です。

今年は関西大会が台風で延期になったり、金沢草の根のちょっと前にも台風が来てたり、台湾大会にも台風が来て関空が閉鎖されたり、学生大会に台風が直撃したり、今度は東北に台風が直撃しそうだったり、散々じゃありませんか?
中部地区にはさすがに何も来ませんよね?

そんな感じで大自然に苛まれているわけですが、がんばって東京まで向かいました。
福井の出発時間はAM02:00です。今回は試走会がお昼からでしたが余裕をもって参加するためにこの時間に出発です。


行きはまだ台風の影響もなかったので普通に快適なドライブでした。また、会場は都心ど真ん中ということでスカイツリーや東京タワーなど様々な観光名所を車から見られたのは楽しかったです。



会場には早めにつきすぎてしまったので、一時間ほど浅草の観光をしました。

初めて雷門を見ました。休日ということもあって雨が降ってるのにもかかわらず観光客が多いです。

そのあと、甘いものが食べたくなったので甘味処に行きました。こういう場所に入ったのは初めてです。



そろそろ試走会がはじまる時間だったので会場に戻ろうと歩いていたら、おみくじがあったのでとりあえず引いてみる。

→「良くないでしょう。」


縁談がよくないということなので、マウスの試走に集中しようと思います。
さて、今回私は全競技エントリーしています。と言ってもクラシックとロボトレースは昨年からアップデートなし、ハーフのみ新作を作ったのいう現状です。また、ハーフも東日本以降に2日ほどかけて斜め走行を実装した付け焼刃のもので2次走行が走るかもわからない状況です。

でもせっかくロボットあるならエントリーしようということでエントリーしていたら参加費として4000円取られました...地味にきついですね。

試走はクラシックメインでいろんな迷路を試して走らせたり、マウサーとの交流をしていたらあっという間に時間が過ぎていきました。普段は北陸にいるので初めて見る人やロボットが多かったです。

試走会が終わると懇親会に移ります。会場は別の場所ということで浅草を歩いて移動しました。会場はビルの一室を借りたもので立食パーティー形式で行われました。学生大会と言うこともあり、ほとんどが学生。あとは運営の方と協賛企業の方でした。
なかなか全国の学生同士で話す機会も少ないのでこういう懇親会は非常にありがたいです。また、今回の懇親会でいままで話したことがなかったマウス団体とお話しすることができ、マウサーの輪を広げることができたと思います。

懇親会前半では各大学と交流、後半では協賛企業の方々と少しお話をしました。どんなことをしている企業なのかやどうしてマイクロマウスの大会に協賛いただいたのかなどをお聞きしました。こういう企業の方とお話ができる機会があるのも学生の身としてはありがたいです。


そんなこんなで、懇親会もあっという間に終わりました。そのあとは某大学の拠点を見学させていただけるということで、少しお邪魔させていただきました。ツイッターの写真なので見た風景を実際に見ることができ面白かったです。急な来訪でしたが快く案内していただきありがとうございました。

そして、夜はその付近の満喫で就寝して1日を終えました。



~大会当日~

朝は7時起きで会場に車で向かいます。受付を済ませ、出走順を見るとサーキットとクラシックの出走順が最後ということで昨年同様に緊張が走ります。
昨年は最後の出走を任せていただいたのに、ふがいない結果で終わってしまったので今年は何が何でも走り切らなければいけないと思っていました。

トレースも出走は最後のほうですし、ハーフは午後からということで午前中はかなり暇になり、帰りの運転もあったので少しだけ自分の席で休憩をしていました。

そうすると早速コースのお披露目があり、トレーサーとクラシックのコースにみんなが集まりだしました。コースを見た感想として、トレーサーは直線が多いイメージでR10少なめ、クラシックは昨年に比べて比較的簡単なコースですがどこをロボットが通るかは謎という感じでした。

とりあえず、知り合いの出走を眺めつつ体力を温存という形で午前を過ごしました。



私がロボトレースを見学しているとどうやらハーフ競技を午前にやるという話を聞きました。ということで私の第一競技はハーフマウスということになりました。また、棄権もでて参加者が6人ということも聞こえてきました。ですので直ぐに待機席に並ぶ必要がありました。早速迷路がオープンされます。



なかなか、おもしろい。クラシックが簡単な分ハーフが少し難易度高めな感じがしました。出走順はすぐに自分の番に、そして結果は簡易最短走行のみ成功で出走者が少なかったので3位入賞ということ出した。

今回はハーフの出走で少しやらかしをしてしまったので、1走目から何があったか書いていきたいと思います。

1走目
自分の番になりマウスの電源を付ける。リセットがかかりマウスが起動しない。ここで10秒ぐらい何度も電源を入れなおす。やっとマウスが起動したので探索走行を実行。ゴールまでたどり着き、全面探索を始めるがあと少しで探索終了というところでリセットがかかりロボットが止まる。

2走目
行きの走行の迷路データは入っているので最短走行(斜め走行)をさせようとモードを選びスタート位置におく、この瞬間リセットがかかり走れなくなる。

3走目
2走目と同じことを繰り返したが、何とかスタート位置でモードを変更し走らせるが間違えて簡単な最短走行をする。

4走目
斜め走行を走らせることができたが、タイムアップ。

という流れでした。まえまえからリセット病があったのですが、最近は起きていなかったので油断していました。次の大会までにはハードウェアをしっかり治したいと思います。


ハーフマウスの出走が終わったらすぐにクラシックの出走順が来ました。あわててロボットをもって会場を移動します。出走が最後ということで他の人のベストタイムを見ることができました。速いタイムを出している人が数人いましたが負けられません。

迷路はこれ↓

結果は5走とも全て成功させ、1位タイムを出すことができました。今年の地方大会では、すべてMAXパラメータが走っているので、もう少し攻めたパラメータを作ってもいいかもしれません。

自分の出走が終わった後、多くの方からお祝いの言葉をいただき非常にうれしかったです。


そしてまた、すぐロボトレースの出走が来ました。
探索と2次走行を成功させ、3走目でパラメータをあげて走らせました。走らせたとき2走目と3走目があまり直進速度が変わってないように見えたので後からモードを見直してみるとどうやらモードを選び間違えていたみたいです。最低速度のみ上がっていました。
でもとりあえず、最低限の記録は残せてよかったです。


ロボトレース終了後はあわただしく最後の競技、サーキット。既にほかの人は出走を終えていました。記録を見る限り普通に走れば優勝できると思ったので安全に1走、2走走らせました。でも走らせていると多くの人が集まってきたので少し速いのもやらなきゃいけないと思い、3走目で5秒台の記録をだしました。


ということで午前中は暇でしたが、ひと競技始まると連鎖的にあわただしく出走が続きました。

結果をまとめると、
クラシックマウス 優勝
サーキット    優勝
マイクロマウス  3位&特別賞
ロボトレース   6位

でした。
また、副賞としていろいろいただき、車でこなければ持って帰れないぐらいありました。


ということで、今年の学生大会ではクラシック競技で優勝できて非常にうれしかったです。また、競技の運営にあたって台風が来ている事で臨機応変に対応していただいたスタッフに皆さま.ありがとうございました。そのおかげで日をまたぐ前に福井に帰ることができました。

今年は大会が台風とかぶることが多いようなので、大会に行かれる皆さんくれぐれもお気を付けください。私もおみくじで(旅行)「道中、良くないことがあるでしょう」と出たので気を付けたいと思います。






遠征終わりにいきなりステーキに突撃。いきなり

2018年10月3日水曜日

台湾大会2018 旅行記2日目

台湾2日目

2日目の予定は試走会です。
ということで早めにホテルで朝食をすませます。


朝ごはんはバイキング形式の鍋でした。1人1人鍋があり自分が好きな具材をいれて食べる感じです。種類もたくさんあり、普通においしかったです。


朝食を済ませると早速、大会会場へ向かいます。電車やバスで行ってもよかったんですが、めんどくさいのでホテルの前にいたタクシーを拾いました。

台湾のタクシーは初乗り60元(1元約3.7円)で非常に安いです。会場までは400元ほどかかりましたが、4人で割ったのでさらに安上りです。



大会会場は龍華科技大学の一番上にある体育館でした。この大学は坂に作られており、会場に向かうだけで一苦労です。


会場内は多くの学生おり、すでに試走を開始していました。ロボトレースの試走をする人が非常に多く、絶え間なく人が並んでいました。それに対し、ハーフマウスの試走をする人は我々以外で誰一人いません出した。

クラシックは午前中は人が少なかったのですが、午後からは大行列になっていました。その時に地元の学生?の持っているロボットを拝見したらどうやらキット的なものがあるようでアーチ型のマウスの前方を大きく肉抜きしたロボットが多かったです。


自分もクラシックマウスの試走をしましたが、探索がかなりずれていました。原因は海外の大会で使われている壁の材質が違うため、反射率が変わってしまったことです。
私のロボットはセンサー値を現地ごとにキャリブレーションしているのですが、そのチューニング方法と台湾の壁はマッチしなかったみたいです。

なので簡単に閾値をいじることにしました。日本の大会だと昨年から1度も閾値を変えたことがなかったので壁の材質が変わる影響は非常に大きかったです。

それでも少し変更しただけで探索もきれいに走るようになりました。なので早々に試走をやめ、お昼ごはんを探すことにしました。

大学の近くのお店を探そうと会場を出たら学食なるものを見つけたのでとりあえず入ってみることに。すると、学食の店員さんから中国語が飛んでくる。当たり前だが全く分からない。そこで救世主が登場、一緒にいたdango君が流暢に通訳をしてくれました。そのおかげで学食でご飯を食べるという自分たちだけでは絶対できなかったであろう貴重な経験をはたすことができました。



学食を食べ、試走会が終わるまでは日本勢と交流をしたり現地のツイッターのフォローワーさんと台湾の食べ物や飲み物についていろいろ聞いたりしていました。


そのあとはタクシーの定員の関係上、私がdango君と二人で行動することになりました。
その時、例の宿を見学させていただきました。非常に独創的な宿に住んでおられる。




宿の見学も終わり2日目最後は台湾に来ていたマウサー10人で集まってご飯を食べました。顔なじみのメンバーでほんとにここ海外か?とも思いました。


また、このお店でもdango君の中国語力発揮。彼がいなければ注文できなかったでしょう。ありがとうございます。

最後によくわからない飲み物をセブンイレブンで買って、ホテルでアニメを見ておしまい。こんな感じで、台湾2日目もあっという間に終了しました



2018年9月21日金曜日

台湾大会2018 旅行記1日目

マイクロマウス競技の台湾大会に参加してきました。

台湾大会とはなんぞ?という人はこちら→2018TMIRC

台湾大会では、クラシックマウス・マイクロマウス(旧ハーフ)・ロボトレース競技以外にも様々な競技が行われています。昔は招待選手のみ参加可能だったようですが最近ではだれでも気軽にエントリーできるようになったようです。

だからといって、海外までわざわざ大会に出向く人は珍しいです。(招待もされていないのに)


ということで、招待もされていないのに台湾まで行ってきました。大会前日まで「ほんとに台湾行くの?」「呼ばれてないのに勝手に行っていいの?」とか考えてましたが終わって見れば非常に楽しい旅で来年も時間が取れたらぜひ行きたいと思いました。


そんな台湾旅行について旅行記を書いていきたいと思います。
※大会結果については正確な競技結果が公開されてから考察して書きたいと思います。


まず、台湾旅行の日付ですが9月14日~18日の4泊5日でした。一緒に行ったメンバーはI.Sysから私を含め3人、名古屋工学院専門学校さんから1人の計4人です。基本的にこのメンバーで行動を共にしました。


中部国際空港からLCCのタイガーエアーで台湾に向かいます。飛行機を予約する際、関西空港から行こうかという案もありましたが、中部を選んでいて正解でした。(この前の台風の影響で関空が大変なことになっていたので)

また、飛行機が飛ぶ数日前から台湾の南に来ている台風の影響を心配していましたがうまく台風がそれてくれたおかげで全く影響がありませんでした。

日本を出発したのは13時ごろ、3時間のフライトと時差1時間があったので台湾に着いた頃には17時を回っていました。
入国手続きと換金を済ませ、ホテルに向かいます。ホテルは台北駅から15分ほど歩いた場所にあるのでまずMRTを使って台北駅に向かいました。





MRTの移動にはEasyカードと呼ばれるSuicaみたいなカードを使って乗りました。
Easyカードの面白いとこはチャージ形式ですが、お金が足りなくても電車に乗れることです。その場合プリペイド残高がマイナス表記になり、マイナス表記の場合次に電車に乗れません。



電車を降り、15分ほど歩くとホテルに着きました。泊まった宿は「papa whale」という宿です。4人で8000円なので1人当たり2000円と非常に安い宿です。また、毎日朝食がついてくるというので驚きです。

「papawhale」の画像検索結果




荷物を置いて、台北の夜に繰り出しました。あらかじめdangoさんと合流の約束をしていたので位置情報をもとに集合しました。




海外オフ会の開始です。台湾の観光ガイドブックをもとに西門街と呼ばれる場所で食事をすることにしました。
ガイドブックに載っているお店は人気店でお客がお店の前に列になっていました。料金も安くておいしかったです。








西門街では町のいたるところに日本語が書いてあり、ほんとに海外へ来たのか?って気持ちになります。
街に流れている放送もたまに日本語がまじっていてました。



1日目はこの西門街をぐるっと一周して終わりました。ホテルに帰る際にセブンイレブンを見つけたのでとりあえず中を物色。
よくわからない飲み物がたくさん.....



とりあえずみんなで3種類買いましたが、「超研 磨」....おいしくありませんでした。
二度と買いません。3種類とも全部まずいです。後から現地人に聞きましたが、彼らも嫌いらしい....なんで売ってるの?

という感じで1発目からはずれを引いた1日目でした。







dangoさんと合流した時にお土産でSuperrichのTシャツをもらいました。この時はまだこのTシャツが龍華科技大学の公式ページに載るとはだれも思っていなかった....








2018年9月5日水曜日

CNCの追加工で歯車付きホイールを作る

こんにちは
今回は普段ロボットに使われている歯車について話したいと思います。
DCモータを使ったマイクロマウスを製作したことのある人であれば一度は歯車について悩んだことがあるでしょう。入手性が悪かったり、思い通りの歯数やモジュールがなかったりということがあります。また、ホイールとどうやって接合するかという問題もあります。

歯車付きホイールというものが売っていればいいのですが自分の望むモジュール、歯数、ホイール径、ホイール幅のものが売っていることはまずないです。特にマイクロマウス(旧ハーフマウス)レベルの小型になるとさらに入手困難です。
ですので最近では3Dプリンタでの歯車付きホイールの一体成型を使っている人を多く見ます(私もその一人)。最近のものは精度もよく実際にマウスに使っても全く問題ないレベルです。ですが、やはり切削で作られた既製品の歯車にはかないません。

今回の記事は歯車付きホイールが欲しい!でも特注で作ってもらうにはお金がない...そんな人向けにCNCを使って追加工だけで作ってみよう。というものです。

さて、まず今回私が製作するのは
【M0.3、歯数37、歯厚1mm、ホイール直径10mm、内径1.5mm、ホイール幅3.8mm】
の歯車付きホイールです。3Dデータは以下のような感じです。軽量化のため簡単な肉抜きもしました。






これをCNCの追加工で作るためにまず分厚い歯車を購入します。
M0.3、歯厚5mm、内径1.5mm

購入サイト⇒kkpmo
(購入から到着までは早くて2週間です。私は3週間かかりました。)

分厚い歯車をどんどん削っていくことで好きなサイズの歯車付きホイールを作ります。

まず、CNCでの追加工ということで歯車を設置する場所をPOM材などに掘ります。
(刃先円で数ミリ掘り込み)


次に切削する歯車を先ほど掘った穴にはめ込みます。このあとさらに追加工するので外れないよう両面テープなどで固定します。


XY軸は保存したまま、Z軸の0点を歯車の上部に合わせなおします。そして、ホイール径に合わせて歯の部分を削っていきます。
私はこの時、軽量化のため肉抜きもしました。



以上の工程で完成です。
左が追加工前の歯車で、右が追加工後です。中心穴や歯車は既製品のものなので精度もバッチりです。



しかし、ホイールの部分は使っているCNCの精度によります。今回サークルのCNCで円を掘ったのですが、整備ができてないせいかちゃんとした円を掘ることができませんでした。円柱の材料を切削してきれいに丸が掘れる切削機をお持ちの人はできると思います。(チャックを頑張って旋盤で削るのもあり)

この方法だとひとつ500円ぐらいの歯車の材料費だけで済みます。また、切削時間も30分かからないぐらいで終わるので非常にコスパがいいです。

ということで、以上歯車付きホイールの作り方でした。






2018年8月23日木曜日

ロボットのはんだ付けの手順

こんにちは。今回はマイクロマウス基板の私流のはんだ付け手順について書いていきたいと思います。
(この記事は初めてプリント基板に挑戦し、部品をはんだ付けする人に向けての内容です。あくまで私はこうしているという一意見です。)

はんだ付けに手順なんてあるの?っという話ですが手順良くはんだ付けしていくことで、はんだ不良などの原因を簡単に見つけることができます。


さて、マイクロマウスの基板は主に以下のような役割でまとまっていると思います。
・電源
・センサ(壁センサ・ジャイロ・エンコーダ)
・モータ
・マイコン
これらを順番にはんだ付けしていきます。



1.電源
この中でまず電源部からはんだ付けしていきます。
マイクロマウスであればリニアレギュレータやDCDCコンバータなどのICまわりです。
電源スイッチやリポをつなぐコネクタもはんだ付けします。小さな部品からはんだ付けしていきましょう。
この時、電源確認用のLEDなどを基板に実装していると電源がONになっているか、ちゃんと電圧が出力されてるかが確認しやすいです。私はロボットの頭に電源確認用LEDがついています。

電源周りのはんだ付けが終わったら電源をつなげる前にまずテスターの通電チェック機能でミスがないかチェックします。
チェックポイントは「GND」 、「電源+」、「レギュレータOUT」の3か所です。それぞれがほかの端子とショートしていないか必ず確認をしてください。

ショートの確認が終わったらようやく火入れです。電流制限付きの電源装置などでの火入れを推奨します。基板の電源を入れた状態で「電源電圧」、「レギュレータOUT」から正しい電圧が出力されているかをテスターで確認します。

また、電源を入れたときレギュレータからの出力電圧が発振している場合がたまにあります。これはオシロスコープなどで出力波形を見るしかないですが、基板から高周波が聞こえて発振に気がつく時があります。その時は波形を確認して回路を再構成しましょう。
(スイッチを入れたら高周波が鳴り出して面白い?)


2.マイコン
次はマイコンをはんだ付けします。はんだ付け難易度が高いジャイロセンサからはんだ付けする方がいいという考え方もありますが、初級者が初めて回路を組んだ場合正しくマイコンに書き込みをできる回路かどうかをチェックするほうが優先度が高いと考えました。

※マイコンのはんだ付けではマイコンの向きに注意してはんだ付けしてください。

そのあと、周りのコンデンサや抵抗、セラロックなどはんだ付けします。セラロックはなるべくマイコンに近い場所に配置してください。また、この時の抵抗やコンデンサがしっかりついていないと書き込みができない原因になります。

マイコンのはんだ付けが終わりPCとの通信用のピンを付け終わったらいよいよ書き込みチェックに入ります。

(はんだ付けを一度したら「GND」 、「電源+」、「レギュレータOUT」の3か所を毎回通電チェックしてください。)

1発で書き込めることが理想ですが初級者だとそんなに上手くいくことのほうが少ないです。書き込みができなかったときはテスターで正しくピンが通電してるかをチェックします。

(Renesasマイコン RX6XXシリーズの場合)
・テスターでマイコンのTXD、RXD、GNDが正しく書き込み側までつながっているかをチェック
・TXD、RXDがちゃんと交差しているか
・リセットピンのプルアップ抵抗、リセットスイッチを付けれいる場合は正しくついているか
・マイコンのVCCとGNDのはんだ付け、USBやADの電源がついていなくても書き込める
・MD端子のプルアップ抵抗と書き込みモード時GNDに落ちているか
・PC7のプルダウン抵抗
・セラロックが正しくはんだ付けできてるか
・マイコンの向きはあっているか
・プルダウン、プルアップの抵抗値は正しいか
・コンデンサと抵抗を間違えてつけていないか

※通電をチェックするときはパットではなくピンの足にテスターを当ててチェックしましょう。

この段階でクロック設定、I/O設定、CMT設定などをしてLチカやコンソールに文字出力ができるかチェックします。


3.ジャイロセンサ
マイクロマウスの部品でおそらく一番はんだ付けが難しいのはジャイロセンサだと思います。ジャイロセンサといっても人によって使っているICはバラバラなので一概には言えませんが、私が使っているInvensenseのデジタルジャイロはどれもはんだ付けが難しいものばかりです。今回下の画像の紫基板にのっているセンサはICM20602です。ICのサイドからパットが出ていないLGAなのではんだ付けがさらに難しいです。

失敗例としてジャイロのはんだ付けを繰り返しているうちに基板のパットをはがしてしまうというものがあります。このはがしてしまったピンが重要なピンの場合は頑張ってUEWで配線するか基板の取り換えとなります。ジャイロのはんだ付けは焦らず落ち着いてやりましょう。

今回はLGAのICを実装するということでヒートガンを使いました。予備はんだをして数秒あてるだけであとは表面張力できれいにくっついてくれました。実際にマイコンで各速度も取得できました。



4.壁センサ、モータ、エンコーダ
これ以降は好きな順番にとりけていきます。最近のモータードライバは小さくてはんだ付けが難しいのもおおいのでそういうものを選定した場合、優先的につけたほうがいいです。

コネクタなどは大きくて先に着けてしまうとはんだごてで誤って溶かしてしまう場合があるのでなるべく最後の方につけましょう。

そしてできる限りプログラムでセンサが動作しているかを確認しつつ部品を実装するよう心がけましょう。センサが動かない原因を突き止めるときに楽になります。



以上のような流れで部品を実装していきました。下の画像がすべての部品がのった状態です。この流れは絶対ではないですし、私も場合によって入れ替えたりもします。



今回は一般的なマイクロマウスのはんだ付け手順(私流)を紹介しました。この記事はこれからロボットを作るサークルの後輩の皆さんに参考にしていただければ幸いです。